私が31歳の時に参加した婚活パーティーの体験談です。
今まで一度もモテた経験のない私にとって、結婚なんて夢のまた夢。
すでに大学の頃にはそんな叶わない夢は火葬して心の墓地に埋葬していました。
でも、まわりの友達がどんどん結婚していくと、焦りと同時に「あの子でも結婚できるんだったら、もしかして私でも...」なんて淡い期待に胸ふくらませてしうんです。
ちなみに自慢の胸は92㎝で、淡い期待などなくても膨らんでいたんですけど。
まあ、お腹もお尻も同じぐらい膨らんでいたので、決してグラマーではなかったんです。
どちらかといと、ドラム缶見たいなデブ体型...でした(涙)
過去形ではなく、今もデブ体型ですけど。
しかも、顔は太っているときの魔人ブゥ ←ご存じない方はググってね!わたしの顔はピンクのそいつですよ。
そんな奴が結婚なんができる訳ない!
結婚相談所に登録したって、どうせ100回ぐらいお見合いして、100回ともお断りされて、「あ~やっぱり駄目だった~」ってなるに決まってる。
もしや、お見合いを申し込んでも拒否され続ける?
それとも「あたくしどもの結婚相談所は品格を重んじておりますので、体重を重んじている方にはご遠慮いただいております」って門前払いかも。
どうせロクな結末にはならないし。
そんなことわかってるし。
わかっちゃいるけど、努力はしてみようかなあ。
ダメだったら傷つくだろうけど、死ぬこと以外はかすり傷って誰かが言ってたし。
いっちょ頑張ってみよっかなぁ!
ってことで、婚活サイトやら結婚相談所について色々調べてみたところ...
婚活サイトってメール不精の私には向いてないわぁ。
検索してプロフィール見て、イイ男探しするのは楽しそう♪
だけど、自分のプロフィール書いたり、自己PR書くのは面倒。
なのでパス!
この時点で努力できてない私。
じゃあ、結婚相談所は...え!?
高っ!!!
登録料に7万円!?
さらに月々の会費が1万円!!??
こんなの無理無理
却~っ下!
はい次!婚活パーティー!
おっと、これは安いのもあるじゃん。
女性ってだけで安いパーティーもあるじゃない。
私も女よね?
デブでもブスでも女は女って認めてくれるのよね?
当日の受付で「ブスはご参加できません」って言われないよね。
ひとつ問い合わせしてみようかしら?
いやいや、そんな問い合わせなんかしたら痛いブスだと思われてしまう。
まあ、受付で断られたら潔く引き下がろう!
しかし、婚活パーティーって言っても。いろんなテーマがあるもんだ。
なかでも男性のステータスで設定されているのが多い。
・公務員限定
・年収600万円以上
・身長170㎝以上 などなど
幸い女性のほうで美人限定などはない。
よしっ!
ではでは、どれにしようかなあっと。
安くて、イイ男が来そうで、ブスOKなやつ。
(自分でブスブス書いておきながら、ちょっと落ち込んできた...)
色々探した結果、30代で年収600万円以上の男性限定のパーティーに参加することにしました。
申し込みはネットで簡単にできましたよ。
で、当日。
緊張の受付...免許を見せて無事に通過!
ブスフィルターに引っかからなかった~!
イェイ!
受付では色々な用紙を手渡されました。
その中になんとプロフィールシートなるものが!
しかも書かなきゃならない項目がたっくさん。
うわ~、めんどくさ~。
これが嫌で婚活サイトは断念したのにぃ。
と思いつつも、これを書かないとはじまらないし、仕方なくてきとーにサラサラっと記入。
そして、婚活パーティー開始!
会場には男性8人、女性10人。
女性は全員一人での参加で年齢は見たところ20代後半~30代前半ぐらい。
そんなに美人はいないなあ、確実に言えることは私が一番...重い(T_T)
男性のほうは参加条件は30代だったけど、みなさん30代後半っぽくて、イケメンが多い♡
テンションが上がるぅ!
最初は1対1で男性とのお話タイム。
女性は座ったままで、その前を男性が入れ代わりでお話しするシステム。
このシステム、どうやら回転寿司方式っていうらしいです。
私の前にも最初の男性が座りました。
「はじめまして、奥田です。」
うわっ、イケメンじゃん、いきなり大トロが回ってきた!
「あ、あの、はじめまして、大島(私のこと)です。」
ドキドキをおさえて、お互いご挨拶と簡単な自己紹介。
受付の時に書いたプロフィールシートを見ながら、当たり障りのない質問などしているうちに奥田さんとのトークタイムは終了。
ひとり5~6分程度なので、あっと言う間に次の人に交代です。
ひととおりお話しが終わったところで、第1印象カードというものに感じが良かった男性の番号に〇を付ける。
でも、何番が誰だったかよく覚えてないし、一気に8人とお話ししたので、私の頭からは情報がだだ漏れで、何が何だかよくわかんない。
プロフィールカードを読み返してる時間もないし。
ま、結構イケメンが揃ってたから、全員〇つけとこ。
私みたいなデブのブスには誰も〇してくれないだろうなあ。
なんて思っていたのですが、なんとなんと男性全員が私に〇をくれました♡
え?え?もしかして、私ってモテるの?
気分が一気に高揚したところで、隣の女性の手元を覗くとやはり全員から〇をもらってる。
あ、そーゆーことね。
これって社交辞令ね。
テンションが一気に下がったところで2回目の回転寿司タイム。
今度はちゃんといい感じの人を覚えとかないと。
事前情報によると、2回目の回転寿司タイムの後でお付き合いしたい人の希望を出さないとダメらしい。
でも、ここ数年は職場のおっちゃんとしか話ししたことないし、若いイケメン相手に何を話せばいいのかわかんないわ。
男慣れしていないのがまるわかりの緊張して固まってるブスの前を再びイケメンたちが回っていく。
そして、無情にも特に有益な情報をつかむことなく2回目の回転寿司タイム終了。
でも、イケメンベスト3はおさえたぜ!
事前情報どおり、最終的に希望する男性をカードに記入する時間が来ました。
私はイケメンのベスト3を記入。
中でも最初にお話しした奥田さんが超タイプ。
しかも彼だけは年収も800万円超え。
カードを提出したら、あとは祈るだけ。
ああ神様、私にイケメンをください。
どうか奇跡が起きますように!
そして、結果発表です。
会場のMCさん(この人もイケメン)が話し出します。
「今回はなんと2組のカップルが成立しました!おめでとうございます!残念だった皆さんもまた次回チャレンジしてくださいね。」
といって去っていくMC。
ん、カップル成立したのは誰なの?もしかして私?発表はないの?
と思っていると、男性2人と女性2人にスタッフさんから封筒が渡されました。
私が最終的に選んだベスト3の第3位の男性もそのうちのひとりでした。
あの4人が勝ち組かあ。
やっぱりね。
最初に予想してたとおりだわ。
私なんて誰も選んでくれるはずないよね。
だって、私デブでブスだもんね(涙)
でも、ブスだって傷つくのさ。
はぁ...負け犬、いや負けブタはさっさと帰ろう。
「大島さんっ!」
ん?誰?
私 「あ、奥田さん。どうしました?」
奥田「いやぁ、みんなで残念会でもどうかと思って。」
私 「(お腹もすいてきたし)いいですねえ、行きたいです!」
奥田「じゃあ、女性の皆さんに声をかけてもらえます?」
え?私が??
私 「あ、はあ。」
もう残念会をやることが決まってるのかと思ったら、私と奥田さんが主催なのかあ。
引き受けちゃったから仕方ないかあ。
ひとりづつ声かけるの面倒だなあ。
私 「みなさ~ん、カップリングが成立しなかった人たちで残念会しようと思うんですけど、行けない方いますか~?」
誰も手を挙げない。
私 「皆さん参加ということで!奥田さん会場の方は?」
奥田「手配できていますので、ついてきてください」
お、頼もしいじゃん。
そんなこんなで、急きょ残念会が開催されました。
初めての婚活パーティーで緊張していた私ですが、この時は緊張の糸も切れてやけ酒モード!
さっきまでイケメンの前で緊張していたのに、私なんかに興味を持つことがない連中だと思うと緊張もなくなり、職場のおっちゃんたちと話すモードになってました。
楽しく飲めたらそれでいいやって感じで、婚活なんか忘れて純粋に残念会を楽しんでました。
他のみんなも酔いが回ってくると、今までの婚活の経験や結婚相談所の話題なんかで盛り上がっちゃって。
この時はホントに楽しくて自分でも「楽しい、楽しい♪」を連発してた気がします。
話題は恋愛話にも発展して、ますます盛り上がってきたんです。
でも、さっきのパーティーで誰が誰の名前を書いたのか?って話しには誰も触れずで。
私はすっごく気になってたんですけど、それには触れたらダメっていう暗黙の圧力がかかってる感じで。
でもね、酔った勢いもあって、その圧力を跳ね返しちゃったのさ。
「私ねぇ、さっき奥田さんと中島さんと南さんで出したですよ~♡」
とうとう言っちゃった!
一瞬の沈黙...
そして、
まさかのスルー!
ええ~っ、マジかあ。
スルーかよ!
せっかく勇気出して言ったのに。
ウソ、別に勇気出してない、お酒の力を借りただけ。
それとブスの勢い!
結局、誰も自分の最終希望をカミングアウトしないまま残念会は終了!
でも、この先もともに婚活頑張ろうってことで、情報交換目的でお互いの連絡先を交換しあって散会。
そして翌朝、奇跡が起きました。
奥田さんからメールで連絡がきたんです。
「大島さん、おはようございます!昨日は楽しかったですね。残念会の時の大島さん、本当に素敵でしたよ。残念会の後に最終希望カードの提出があったら、僕は大島さんを第1希望にしていました。今から出しなおしてはダメですか?」
二日酔いが一気に醒めました。
あのイケメンが私を第1希望に!?
奇跡だぁ、神様っているのかも。
私は秒速で返信。
もちろん、OKの返事です。
その後すぐに長電話して、午後にはデート。
婚活パーティーに参加しているだけあって、その時から結婚前提でのお付き合いがはじまりました。
スピーディーな展開はその後も続き、半年後にはプロポーズもしてもらいました♡
1回目の婚活パーティーで気に入った人と出会えて、その人と付き合えることになり、結婚に至るなんて、私は本当にラッキーだったんだと思います。
あとから聞くと、主人(奥田さん)は私の飾らない性格が気に入ったようで、残念会で最終希望カードに自分の名前を書いたことをカミングアウトしたことで、告白しやすくなったと言っていました。
パーティーでカップルになれなくても、残念会で誰を狙ってたかを伝えると、私みたいにその人から告白されるかもしれませんよ!
皆さんもお試しくださいね。
※文中に出てくる名前はすべて仮名です。
【参考ページ】